ともに花を愛で、四季を愉しむために

sakase
2016年2月落語茶屋ソネス「恋の侘助」に、足元お悪い中、
たくさんのご来場を賜り、本当にありがとうございました。
心より御礼申し上げます。

初めてのお客様が、二度目、三度目、とまたお顔を拝見できて
いつのまにか愛しい家族のような笑顔を交わし合うことができる、
この空間に足をお運びの皆様のあたたかさが心に沁みます。

今回から、少しだけ愉しい仕掛けを始めました。

これまで、毎月の落語茶屋のタイトルには、
季節の呼び名や風物を入れてまいりましたが、
今回から、そのときに旬の「お花(植物)」を織り込んで、
そしてできればそれを高座の端に飾ろうと思いました。

今回は、私が大好きな花、「椿」にしました。
椿にもたくさんの種類があるのですが、
タイトルには白い単衣の「侘助」としました。
白くて儚い姿は茶人にたいへん人気ですが、
実を結びにくい花、とも言われており、
廓の恋を描く今回の2作品に重ねて、この花を選びました。

実を結びにくい「侘助」は、なかなかお花屋さんにはありません。
福岡市内じゅうのお花屋さんを走り回りましたがありません。
こんなときに頼りになるのは、よく存じ上げているお花屋さん。
ソネスのごく近所のcache-cacheさんと、
柳橋連合市場入口の 花クラヤさん。

枝ぶりがたいへんかぶいた素敵な藪椿、
赤い花が先端にぽっとついた枝を
さあ、と、用意してくれたcache-cacheさん。
真っ白なソネスの壁に、真っ赤な敷物を敷いた高座に向かって
天井からしだれ降るように、ワタ氏が飾ってくれました。

老舗料亭やお茶室のお花といえば、花クラヤさん。
太めの竹をポンと割って、即席で花瓶をこさえてくださり、
小さな小さな姫椿と、ふわふわの毛を纏った木蓮とコブシの蕾を
さくさくっと活けてくださいました。
こちらは高座の下手へ飾りました。

落語を愉しむだけでなく、日本の四季や風流を愉しみ、
目でその花をお愉しみいただき、心の引き出しにしまってほしい。
お客様とそのとき、その旬を、ともに過ごす思い出となり、
遠いさきのおなじ季節にどこかでこの花を見かけたときに
あ、そういえば、と思い出してくだすったら嬉しいな。
そうしてみなさまおひとりおひとりとの、
ともに過ごすときを重ねてゆくということを
花を数えながら確かめ合えるずっとさきの日を愉しみにしています。

つぎは3月1日(火)20:30から
タイトルは「桃の中村屋」中村いちご初披露です。

そう、お花は「桃」です。

これからも落語茶屋ソネスをどうぞよろしくお願い申し上げます。